上野の美術館とか博物館とか概ね制覇
最近のヒットは和風麻婆豆腐。
上手く作れました。
麻婆豆腐の素なんかなくても簡単に作れるで。
和食を初歩から勉強し直したので、今まで自重していた出刃包丁を買って真面目に魚の捌き方覚えようかなぁとか考えだしている今日この頃。
美味しくないご飯食べたくないんだ、という感情が最近日に日に激しくなっているんです。
大吉原展
去年あまりに休めなかったので有給がかなり溜っているので意識的に消費しようとまた東京に行ってきました。
最初は国立西洋美術館に行こうと思ってたんだけど、SNSで炎上していた大吉原展のサイト見てたら結構中身が充実してて「あれ、これ面白そうじゃね?」と思って行くことにしました。
東京芸大美術館だから、上野です。
もう国立博物館も国立科学博物館も制覇してるんで、もう土地勘はバッチリです。
大吉原展・・・と言っても要はほとんど資料としては絵なんですよ。
浮世絵とかそういうの。それのメジャーどころの絵が充実しまくってたから行くことにしたわけで。
で、前回国立博物館行ったときに歌川広重の風景版画を直で見て気に入ったんです。
あれ、これ割と今のマンガの作画技法の線の使い方に似てるな、と思って。
で、その印象があったので興味が続いているうちに見ておこうと探訪しました。
そういう視点で見ると、なんていうか技法とかメンタリティーってほぼ今のオタクの美少女絵とあんまり変わらない気がするんです。
線の構成の仕方なんかがシンパシーがあって。
あと鏑木清方の絵って、要は美樹本晴彦的な美少女絵だよアレ、絶対。
美人画じゃなくて美少女絵。
で、やっぱ歌川広重のレイアウトの切り方って上手い。
黒澤映画とか劇場版アニメのレイウトを任されるアニメーター的なレイアウトだったり、リドリー・スコットのレイアウト的な上手さとかそういうのに近い気がする。
なんか一人だけ切り取り方が違うのよね。
喜多川歌麿とか鳥文斎栄之とかはキャラデの優秀なイラストレーターとかアニメーターな印象で。
こっちはキャラのスタイリッシュなフォルムを追求している感じ。
この追求しているスタイルっていうのが凄く日本人的な洗練のさせ方でね、酷くシンパシーを感じる。
やっぱり無駄な線を排除して記号的になっていく方向になるのよ。
・・・8割以上高齢者の鑑賞客の中で、こういう完全な「オタク」視点で見て咀嚼してたのは私くらいしかいないような気がするけども絵描き系オタクは騙されたと思って行ってみて欲しい。
見てみれば私の言いたいことはわかるハズ。
日本の歴史を勉強しよう、とか文化を勉強ざます・・・という金満有閑老人のスノビズム的小賢しいインテリぶった視点ではなく日本の作画技術のベースは江戸時代から今に通底している独特のスタイルがある・・・って観点で見ると凄く面白かった。
普段は買わないんだけど図録買っちゃった。
帰ろうと思ったら来た時は降っていない雨が降ってて、仕方ないので雨宿りで館内で昼食。
ここもホテルオークラがやっているカフェらしくて野菜カレーを頼んだんだけど、やっぱりホテルのレストランって調理技法がしっかりしてて感心してしまう。
お高めだけど「ああ、勉強になるなぁ」と。
野菜の味や固さがしっかり残っててグスクズに煮崩れしてない。
ついでに国立西洋美術館
食事が終わってもまだ雨が降っていたので仕方なくダッシュで国立西洋美術館で雨宿り。
当初はサンシャイン池袋水族館に行こうと思ってたけど時間的に微妙だったので西洋画でも見ていこうと。
まぁなんというか、やっぱり油絵って日本人の文化ではないよね、と。
写真で見るのと筆使いがわかる肉眼で見るのはやはり全く情報量が違って勉強にはなる・・・絵描きにはね。
ただ、この思想的な部分が決定的に違って大吉原展の感想の熱量よりだいぶ淡白な感想になってしまうのはなんかこう・・・シンパシーが持ちにくいんです察してください。
常設展は500円なので安いよ!
何故かコインロッカーの使い方を外国人観光客に英語で聞かれて、全く英語喋らずに日本語オンリーで説明したった。
通じた。やったぜ。日本語とジェスチャーでなんとかなる。
整体とステーキ
あとは恒例の漢方の整体で骨盤の歪みを矯正してもらい、以前勇気がなくて行けなかった上野のステーキ屋さんに行ってきた。
店員さんが外人で言葉が上手く伝わらなかった・・・という書き込みがあってビビってたんだけど普通に日本語通じた。
むしろこっちの不明点も瞬時に察して的確に説明してくれた。
ステーキが美味しかったかと言われると、ちょっとそれは期待ほどではなかったんだけどまああの値段ならそんなもんなのかなと。
東京都立美術館
翌日帰りの新幹線の時間前の時間潰しに東京都立美術館へ。
公園は桜が咲いていて人だかりなのに朝一の都立美術館はスッカスカ。
HPに無料と書いてあったので無料だと思って見てたら、ここから先は「金を払え」と係の人に言われる。
ちょうどやってたのが現代アートらしく800円(国立西洋美術館よりも国立科学博物館よりも高い)・・・「現代アートって大っ嫌いなんだけどな」・・・と思いつつ仕方なく800円払って観たものの・・・全く私には理解ができない世界だった。
いや、あれはもうなんかそういうタコツボの中で褒め合う駄サイクルの特殊業界だとしか思えん・・・。
昼飯分のお金出したんだから、文句くらい言わせてもらいたい。
会員、準会員、会員推薦とかいうよくあるあの意味不明なタコツボだけで完結しているあの感じ。
現代アートって本当に持て余した自意識を一般人にわかってもらおうという姿勢を捨てて、他とは違うんだ感だけは残したいいやらしさが伝わってきて心底好きになれない。
アーティストじゃない職工が地道に技術を磨いて作った工芸品の方が断然アートだと思える。
この感覚は呉智英譲りなのでいかんともしがたい。
・・・たいそう胸糞が悪くなったので、館内の資料館を見てたら18000円の「ヴェネツィア歴史図鑑: 都市・共和国・帝国:697~1797年」って本があって時間つぶしにそれを眺めていたんだけど、これが凄く良書だった。
ヴェネツィアが共和国だった時代の歴史を政治、経済、軍事、建築、技術、美術と包括的なアプローチから丁寧にまとめた本でたまたま手に取った本の割に余りに良くできててびっくりしてしまった。
ヴェネツィアの郷土史家のまとめた本らくして、その目配りの良さに感動してしまいました。
すっかり機嫌を取り直して帰路につきました。
崎陽軒のシウマイ
横浜に親戚がいるので子供のころよくお土産で崎陽軒のシウマイをもらってたんですよ・・・チルド版の。
ただ、あのチルド版って子供のころから味が濃いだけで美味しいとは思えなくて・・・。
でも、みんな美味しい美味しい言うじゃないですか。
もしかしてチルド版だからかな、と思って日持ちしない方を今回買ってみたんです。
そうしてやっと違いが理解できた。
ああ、これはチルド版とは味が違うと。
基本的な味付けは同じだけどチルド版よりは全然こっちの方が美味しい。
・・・でも味の素の冷凍食品のシュウマイの方が・・・あ、これ以上はいけない。